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踏み出す一歩

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 最近、気になる人がいる。


 その人はうちの会社に出入りしている営業さんだ。
営業事務をしている私とは仕事以外の会話をしていない。
プライベートで知っているのは、高卒就職の私より3歳上の26歳ということ。
そして3人兄弟だということぐらい。
なのに、妙に気になる。
何だろうか。


 そんな話を例え話として兄嫁であるさおりさんに話してみたら、さおりさんは目を輝かせた。
「それはもう恋じゃないかしら?」
「そう……かな」
「きっとそうだわ! で、その人って時間とか順序にわりとこだわる? それに仕事では要領良さそうに見えたりしない?
で、面倒事には自分から手を出す感じ」
一瞬、彼がさおりさんの知り合いなのかと思ってしまった。
私が答えずにいると、さおりさんはもう一言付け加える。
「怒っても声を荒らげたりもしない、優しい人じゃない?」
「………さおりさん、彼の知り合いなんですか?」
疑問に疑問で答えてしまう。
彼のイメージがあまりにその通りすぎた。
「え?違う違う。 今言ったのは全部旦那のことよ」
「は?」
お兄ちゃん?
いつの間に彼からお兄ちゃんの話になったのだろうか?
「わからない? あなたのお兄さんとまったく同じってことは、梨香ちゃんは無意識にそういう人を選んでいるのよ」
………これは「あんたはブラコンだ」と言われていると、解釈していいのだろうか?
生まれてこのかた、そんなことを思ったことはないのだけれど。


 さぁ、困った。
このまま恋へと踏み出せば、ブラコンというレッテルを貼られたままになる。
だからといって、なかったことにしてしまうには遅すぎる。
自覚していなかっただけで、心はもう彼を追いかけている。


じたばたしている暇はない。
一歩踏み出して、彼の隣にいる未来を作ろう。


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