guilty

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夕暮れの街で、僕は坂の上に立っている。





夕焼けの前に、ちらほら光り始める幸せそうな灯。

僕が欲しかったもの。





どれだけあがいても届かない光。

それを手にするためには、どうすればよかったんだろう。

理想の姿は見えているのに、想いだけが空回りして







ひとのこころを壊してまで、何がしたかったのか。

あのとき、何ができたというのか?

戦い続けながら裁かれない罪に身をやつし、その手を汚すことを知る。










どこまで行けば たどり着くのか?

いつまで 歩き続ければいいのか?

何をすれば 魂は安らぐのか?






嘆いても 叫んでも 声なき声が 責めたてる。

かつて悲鳴をあげた 僕の罪の証が。







誰もが忘れていても 僕だけが知る罪。







これは罰なのだ。

手に入らないものを、永遠に望みつづけること。

きっと、魂は安らぐことはない。








それでも、望まずにはいられなかった。

この手をいくら汚そうとも

いつまでも戦い続けることになろうとも。








どれだけ苦しくても僕に人生を降りる権利は、ない。


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